leale
第1期 Day 2
石垣商店
株式会社leale — AI 活用 企業研修 第1期

Day 2:業務が動く仕組み
× Claude で"考える力"を借りる

前半は頴川講師と一緒に「AI × スプレッドシート × GAS」で、自社の業務が"自動で動く"体験を。後半は田畑講師(leale)が、その仕組みを支える技術と、これからの AI 活用(Claude・AIエージェント)を解説する 4 時間。

顧客
株式会社石垣商店
業種
銅・真鍮加工製造業
参加者
13名
日程
2026年7月15日
13:00-13:30振り返り
13:30-15:40頴川:AI実務デモ
15:40-16:00田畑:SP×GAS
16:10-16:50田畑:Claude/AI
16:50-17:00まとめ
Opening 13:00 - 13:30 / 30分

本日の全体像と前回の振り返り

🎯 本日のゴール

AI が「自社の業務を実際に動かす」ところまでを体感し、その仕組み(スプレッドシート × GAS)と、これからの AI 活用(Claude・AIエージェント)を理解して持ち帰る。

本日は2人の講師でお届けします

前半3/4は頴川講師が「実際に手を動かして業務が動く」実演・ワークを、後半1/4は田畑講師(leale)が「その裏側の仕組み」と「これからの AI」を担当します。

  • 頴川パート(13:30〜15:40):発注書・レシートの読み取り自動化、GAS による見積書自動作成、Googleフォーム、プロンプト/メタプロンプト/GEM のワーク
  • 田畑パート(15:40〜16:50):スプレッドシート × GAS がなぜ"使える仕組み"なのか、そして Claude・AIエージェントで広がる次の一歩

📣 前回の振り返り(一人ずつ共有)

前回からの間に、AI(Gemini など)を業務で使ってみた状況・うまくいったこと・困ったことを、一人ずつ短く共有します。

  • どんな場面で使ってみたか(メール・文書・調べもの など)
  • 「思ったより使えた」こと/「うまくいかなかった」こと
  • もっとこうしたい・こんな業務を楽にしたい、という要望
「うまくいかなかった」話ほど今日のヒントになります。出てきた業務課題は、頴川パートの実演・田畑パートの仕組み説明の中で「これはこう解決できる」と拾えるようにメモしておく。
👤 講師:頴川(パートナー)
Section 1 / 実演 + ワーク 13:30 - 15:40 / 130分

AI で"業務が自動で動く"を体験する

🎯 このパートのゴール

紙・手入力でやっていた作業が、AI と Google ツールで「入れるだけ・撮るだけ」で片付く様子を、実際に手を動かして体験する。

このパートでは、以下の流れで進みます(詳しい操作は頴川講師がその場でご案内します)。

頴川パート。休憩は 14:00-14:10 / 15:00-15:10。田畑パートへの引き渡し時に「今 GAS でいろいろ動かしましたが、"GAS って結局なに?なぜ便利?"を次のパートで田畑さんが解説します」と接続する。
👤 講師:田畑(leale)
Section 2 / 講義 15:40 - 16:00 / 20分

スプレッドシート × GAS
— フロント開発なしで"使える仕組み"を作る

🎯 このパートのゴール

前半で体験した「自動で動く仕組み」の正体を理解する。特別なシステムを買わなくても、Google の中で"自社専用の仕組み"が作れて、しかも自分たちで保守できる——という感覚を持ち帰る。

2-1. さっきのデモ、裏で何が起きていた?

発注書の読み取り、レシートの自動反映、見積書の自動作成——見た目は魔法のようですが、裏側はとてもシンプルな組み合わせでできています。

  • データの置き場所=スプレッドシート
  • 処理する仕組み=GAS(Google Apps Script)
  • 入り口・出口=Googleフォーム/ドライブ/Gmail など、みなさんが普段使っているツール
ポイント:新しいアプリを別に用意したのではなく、"いつもの Google" の中で全部つながっている。

2-2. プログラムに任せるべきもの/AI に任せるべきものの見極め

自動化を考えるとき、まず「型が決まっているかどうか」で使う技術を選び分けるのが鉄則です。ここを間違えると、遅い・高い・不安定な仕組みになります。

✓ プログラム(GAS)で一括処理すべき
  • フォーマットが毎回同じ(定型の請求書・発注書など)
  • 読み取る位置・ルールが明確に決まっている
  • 大量件数をまとめて機械的に処理したい
  • 結果が100%同じでなければ困る(金額・数量の転記など)
△ AI(Gemini・Claude)が必要
  • 手書き・写真など、フォーマットがバラバラ
  • 文脈の理解・要約・文章作成など"判断"が要る
  • 例外パターンが多く、ルール化しきれない
  • 毎回まったく同じ結果にはならない(=チェックが前提)

例:取引先ごとにフォーマットが決まっている請求書なら、フォルダに入れるだけで GAS が自動で読み取り・転記する仕組みを作れます。AI を毎回呼び出す必要すらありません。一方、今日デモした手書き発注書の読み取りはフォーマットが一定でないため、AI(Gemini)の力を借りる必要がありました。

注意:AI は文字・画像の内容を"確率的に推測"して読み取るため、プログラムと違ってまれに読み間違える・存在しない値を作ってしまう(ハルシネーション)ことがあります。「AI が出したから正しい」と鵜呑みにせず、金額・数量・日付など業務に影響する項目は必ず人の目でチェックする運用を前提にしてください。

2-3. GAS(Google Apps Script)とは

GAS は、Google が無料で提供している「自動化の仕組み」です。スプレッドシート・フォーム・Gmail・ドライブ・カレンダーなどを"糊付け"して、決まった作業を自動で動かせます。

  • ブラウザだけで動く(専用のサーバーを買う必要がない)
  • Google アカウントがあれば追加費用ゼロで始められる
  • 「ボタンを押したら見積書を作る」「フォームが届いたら転記する」といった"あなたの会社専用の動き"を作れる
ひとことで:GAS は「Google ツールたちに、自社のやり方を教え込むための仕組み」。

2-4. データベース = スプレッドシート

普通のシステムは、データを貯める「データベース」に専用の高価なソフトと専門知識が必要でした。中小企業では、そのデータベースの役割をスプレッドシートが担えます。

一般的な専用データベース
  • 中身が見えない・専門ツールが要る
  • 変更のたびに外注・費用が発生
  • 担当者しか触れない(属人化)
  • 他システムへ移しにくい(囲い込み)
スプレッドシートを DB にする
  • 全員が中身をそのまま見られる
  • その場で並べ替え・追記・修正できる
  • CSV / Excel でいつでも書き出せる
  • 特定のベンダーに縛られない

2-5. "フロント開発なし" のメリット

普通の業務システムは、画面(フロント)処理(バックエンド)データベースサーバーを全部作る必要があり、開発費も保守費も高くつきます。Google 流はここが違います。

一般的な Web システム
  • 画面を一から開発(デザイン・コーディング)
  • サーバーを借りて運用・監視
  • 作った会社しか直せない
  • 初期数十万〜数百万+月額保守
Google ツール × GAS
  • 画面はフォーム/スプシ/サイト(既製品)
  • ホスティングも Google(サーバー不要)
  • 中身がシンプルで自社でも直せる
  • 小さく始めて、必要な分だけ育てられる
つまり:「画面を作らない」から速くて安い。しかも使うのは慣れた Google 画面なので、教育コストも小さい。

2-6. "保守性が高い" とは(ここが一番大事)

仕組みは作って終わりではなく、その後ずっと直しながら使っていけることが何より大切です。スプレッドシート × GAS はここが強い。

  • 引き継げる:データはスプシに全部見える形で残るので、担当が変わっても中身がわかる
  • 自分たちで変えられる:「項目を1つ増やしたい」程度なら社内で対応できる
  • 止まりにくい・戻せる:Google の基盤に乗っているので安定、履歴も残る
  • 育てられる:まず1つの業務から始めて、うまくいったら次の業務へ横展開
田畑パート①。「特別なシステムを買わなくても、Google の中で自社専用の仕組みが作れて、しかも自分たちで保守できる」を締めのメッセージに。次のパート(Claude)へ「ここまでは"作業を自動化"する話。次は"考える・作る"を助けてくれる AI の話」と接続。
☕ 小休憩 10分(16:00 - 16:10)
👤 講師:田畑(leale)
Section 3 / 講義 + ハンズオン 16:10 - 16:50 / 40分

Claude と AIエージェント
— 今できること・これからできること

🎯 このパートのゴール

Gemini とは役割の違う「じっくり考える AI」= Claude を、まずは無料で体験する。あわせて、これから来る「作業してくれる AI(エージェント)」の姿を知り、今から慣れておく価値を持ち帰る。

3-1. まずは無料の Claude を触ってみる

Claude(クロード)は Anthropic 社の AI アシスタント。文章を書く・要約する・考えを整理する(壁打ち)のが得意です。今日は費用のかからない無料版を前提に進めます。

  • ブラウザで claude.ai を開くだけ(アプリ不要)
  • 提案文・報告書・マニュアルの"たたき台"づくり
  • 「この資料を要約して」「わかりやすく直して」といった相談
  • 資料ファイルを渡して、その内容をもとに作業させる
使い分けの目安:Gemini=いつもの Google 業務の中でサッと。Claude=じっくり考える・しっかりした文章を作る。

3-2. その先にある「有料版」と「AIエージェント」(将来の話)

今日は無料で十分ですが、"この先どこまで行くのか"も知っておくと、今の学びが活きます。※ここは講師のデモを見るパートです。

  • 有料版(Claude Pro など):たくさん使える・大きな資料も扱える・より賢いモデルが使える
  • AIエージェントとは:指示すると自分で手順を考えて、複数の作業を続けて実行してくれるAI。単なる"チャット"から、"仕事を任せる"段階へ。
  • 例:ドライブの資料を読み込み → 要点を整理 → 資料のたたき台を作る、までを一気に。
大事なメッセージ:今日は無料で十分です。でも1年後、AI は「作業してくれる同僚」に近づきます。今からインターフェースに慣れておくと、その時すぐ乗れる——ここに大きな差がつきます。
🛠 ハンズオン:Claude に慣れる × 資料づくり

Google ドライブの情報を読み込ませて、資料のたたき台を作る(20分)

  1. ブラウザで claude.ai を開く(アカウントがなければその場で無料登録)
  2. Google ドライブから、題材にする資料を用意する(自社資料 or 講師配布のサンプル)。ファイルを添付、または内容をコピーして貼り付け
  3. 次のように指示してみる:
    この資料をもとに、お客様向けの説明資料のたたき台を作って。見出しと箇条書きで、A4・1枚に収まる分量で。
  4. 出てきたら、続けて「もっと専門用語を減らして」「この項目を厚めに」など、対話で修正する
  5. 納得のいく形になったら、隣の方と「どんな題材で・どう指示したか」を共有
⏱ 個人ワーク 15分 → 共有 5分
田畑パート②。ゴールは"完璧な資料"ではなく「Claude の画面に触れて、対話で直していく感覚」をつかむこと。詰まっている人には題材(サンプル資料)をこちらから渡してテンポを維持。ログインや無料登録でつまずく人のフォローを優先。
Closing 16:50 - 17:00 / 10分

まとめ・質疑応答

今日つかんでほしいこと

  • AI × Google ツールで、紙・手入力の作業が"自動で動く"ようになる(頴川パートの体験)
  • その裏側はスプレッドシート(=DB)× GAS。特別なシステムを買わずに、自社で作れて・自社で直せる
  • Claude は"じっくり考える・作る"を助ける AI。まずは無料で十分。慣れておけば AIエージェント時代にすぐ乗れる

最後に、今日の内容や「自社のこの業務はどうか?」といった疑問を、質疑応答でお受けします。

DAY 2 TAKEAWAYS

今日のまとめ

TAKEAWAY 01

作業は"自動で動く"時代

発注書・レシート・見積書。読み取り〜転記〜作成が、AI と Google ツールで「入れるだけ・撮るだけ」になる。

TAKEAWAY 02

仕組みの正体は SP × GAS

データはスプレッドシート、処理は GAS。画面を作らないから速くて安く、自社で保守できる。

TAKEAWAY 03

買わずに"育てる"

特別なシステムを買わなくても、いつもの Google の中で自社専用の仕組みを作り、小さく始めて育てられる。

TAKEAWAY 04

Claude で次の一歩

じっくり考える・作る作業は Claude。無料で十分。慣れておけば AIエージェント時代にすぐ乗れる。

📚 次回までにやってみること

今日 Claude で作った"たたき台"を、実際の業務で1つ使ってみること。
うまくいった点・物足りなかった点を控えておいてください。次回、その体験を起点に一歩進めます。