leale
第1期 Day 2
石垣商店
株式会社leale — AI 活用 企業研修 第1期

Day 2:Claude 活用
× 実務演習

Gemini との使い分けを理解し、Claude の力を借りて複雑な業務タスクを一気に処理できるようになる 4 時間。

顧客
株式会社石垣商店
業種
銅・真鍮加工製造業
参加者
13名
日程
2026年 月 日
0:00-0:15宿題共有・導入
0:15-1:00Claude を知る
1:10-2:10Claude 実践
2:20-3:20AI業務設計
3:30-4:00実践演習 + まとめ
Opening 0:00 - 0:15

Day 1 の振り返りと宿題共有

🎯 Day 2 のゴール

Claude(無料版)を使いこなし、Gemini と組み合わせて「より複雑な業務」にも AI を活用できるようになる。

📚 宿題共有(10分)

Day 1 の宿題「自分の業務を棚卸しして ◎ の業務を Gemini で試す」の結果を2〜3名で共有。

  • どの業務を「◎」にしたか → なぜそこを選んだか
  • Gemini に依頼してみた結果 → 思ったより使えた / 意外と難しかった
  • 「△ や × にした業務」を周りの人と比べてみる(判断が分かれると面白い)
「使えなかった」事例を掘り下げる価値がある。「なぜうまくいかなかったか」を今日の3つのアプローチで解決できることを示す流れを作る。棚卸しシートは手元に置いてもらう(演習 3-A で使う)。
Live Poll — Day 2 スタート
Day 1 の業務棚卸し、やってみてどうでしたか?
QRコード(講師設定)
スマホで投票
◎の業務が複数見つかった
◎を1つ見つけて試せた
試してみたが思ったより難しかった
棚卸しまではできた(Geminiは未)
📋 講師:「試したが難しかった」「未」の人にフォーカス。今日の3つのアプローチがその壁を越えるための手段だと伝えて S3 への期待値を作る。
Section 1 / 講義 0:15 - 1:00 / 45分

Claude を知る
— Gemini との違いと使い分け

1-1. Claude とはどんな AI か(10分)

Claude は Anthropic 社が開発した AI アシスタント。「安全で正直で無害な AI」を設計理念としている。

  • 長い文章・複雑なドキュメントの処理が得意(コンテキストウィンドウが大きい)
  • 論理的な構造化・分析・比較が得意
  • コード生成・デバッグの精度が高い(Day 3 で活用)
  • 日本語の文章品質が高く、ビジネス文書向き
無料版の制限:1日あたりのメッセージ数に上限あり。GWS との公式統合は有料版(Pro/Team)のみ。本研修では Claude.ai の無料版を使い、コピペ・ファイル添付で連携します。

1-2. Gemini vs Claude — 正直な使い分け(15分)

コピペで使う限り、シンプルなタスクでは差は小さい。

短いメール・簡単な要約など「サッと終わるタスク」なら Gemini で十分。Claude をわざわざ使う理由があるシーンは限られています。

🔵 Gemini を使う場面
  • GWS アプリ内でそのまま補助してほしい
  • メール下書き・短い文書作成
  • Sheets のデータ整理・グラフ
  • 最新情報を検索しながら使いたい
  • 会議の文字起こし(Meet 連携)
→ 手間なく・その場で・素早く
🟣 Claude を使う場面
  • 複数ページの仕様書・提案書など長文・複雑な文書
  • 「立場を渡す / 型を渡す / 一緒に考える」が必要な業務
  • 多条件の指示を崩さず最後まで守ってほしい
  • PDF など外部資料を読み込んで深く分析したい
  • コード・GAS スクリプトの作成(Day 3 以降)
→ GWS から切り出して・じっくり・複雑に

なぜ第1期で Claude を学ぶのか

① 「道具ごとに特性が違う」という AI 選択眼を養う ② 第2期の Claude API 活用への布石。第2期では Claude をプログラムから呼び出して業務を自動化します。その前に操作に慣れておくことが重要。

石垣商店での使い分け例:見積もりメール返信 → Gemini(素早く) / 仕様書から加工提案書作成 → Claude(複雑・長文) / 納期交渉の方針整理 → Claude(一緒に考える)
「Gemini で十分じゃないか」という参加者が出ることは正しい感覚。「その通りで、シンプルな仕事はGeminiでいい。Claude を使う理由はこのシーンに限られる」と正直に伝えた方が信頼につながる。

1-3. Claude セットアップ(20分)

本研修では 無料プランで十分 です。クレジットカード不要・有料化の必要はありません。

推奨 ★
デスクトップ版

GWS と画面を横に並べやすい。ファイルのドラッグ&ドロップも直感的。動作が安定している。

claude.ai/download からインストール
代替
ブラウザ版

インストール不要。
chrome / Edge で claude.ai にアクセスするだけで使える。

インストールできない場合はこちら
🛠 セットアップ(どちらか一方でOK)

アカウント作成 → ログイン → チャット画面を表示

  1. デスクトップ版 or ブラウザで claude.ai にアクセス
  2. 「Sign up」→ Google アカウントで登録(GWS のアカウントでも可)
  3. プラン選択画面が出たら 「Free」を選択(クレジットカード不要)
  4. チュートリアルは「スキップ」で OK
  5. チャット画面が表示されたら準備完了 ✓
⏱ セットアップ 10分(詰まった方は隣の方に聞いてください)
【無料プランの制限と対策】無料版は1日あたりのメッセージ数に上限あり(目安:数十回)。13名が一斉に演習に入ると制限に当たる人が出る可能性があるため、①演習の開始を少しずらす②制限に当たった人は隣の方の画面を一緒に見るペア運用に切り替える、の2点を事前に伝えておく。デスクトップ版・ブラウザ版どちらを使っても制限は同じ。

📌 発展:MCP を使うとローカルPC のファイルも操作できる

本研修(第1期)の範囲は「ファイルを手動でアップロードして分析させる」までです。ただし Claude デスクトップ版には MCP(Model Context Protocol) という拡張機能があり、設定すると Claude からローカル PC のファイル操作が直接できるようになります。

MCP で できるようになること
  • 指定フォルダ内のファイルを Claude が直接読む
  • 作成した文書をローカルに自動保存
  • フォルダ内を一括処理(複数ファイルの要約など)
  • シェルコマンドの実行
利用条件
  • Claude デスクトップ版が必須(ブラウザ版は不可)
  • 設定ファイル(JSON)の編集が必要
  • 無料版・有料版どちらでも使用可能
  • 技術的なセットアップが必要
🗓

第1期では扱いません — 第2期以降の発展トピックです

第2期では Claude API を使った業務自動化を学びます。MCP はその次のステップとして、ローカル環境まで自動化を広げる手段として位置づけられます。

☕ 休憩 10分(1:00 - 1:10)
Section 2 / ハンズオン 1:10 - 2:10 / 60分

Claude の実践活用
— ファイル添付・長文処理・構造化出力

🎯 ゴール

Claude に資料を渡して分析・要約・文書作成をさせ、「GWS+Claude の組み合わせ」の実力を体感する。

2-1. GWS × Claude の連携方法(無料版)(10分)

無料版 Claude は GWS と直接連携できません。代わりに以下の方法で連携します。

  • ① テキストコピペ:ドキュメント・メール本文をコピーして Claude に貼り付ける
  • ② ファイル添付:PDF・Word・テキストファイルを Claude に直接アップロード(無料版も対応)
  • ③ スプレッドシートデータ:Sheets のデータを CSV でエクスポートして貼り付け or アップロード
ポイント:無料版でも1回に数十ページのPDFを読み込ませられる。社内の仕様書・過去の見積もりをそのまま渡せる。
🛠 演習 2-A:文書要約

加工仕様書 PDF を Claude に読み込ませて要約する

  1. 講師配布のサンプル加工仕様書(PDF)を Claude にアップロード(クリップアイコン)
  2. 入力:この仕様書の要点を、加工方法・材質・公差・数量・納期の項目で箇条書きにまとめて
  3. 続けて:この仕様書で不明確な点や確認が必要な箇所はどこか指摘して
  4. 結果を Docs にコピーして整形
⏱ 演習 20分
🛠 演習 2-B:提案文書作成

複数の情報をもとに提案書のたたき台を作る

  1. Claude に以下を貼り付け:
    「背景:銅丸棒 φ30mm、100個、公差 h7 の加工依頼。顧客は車両部品メーカー。納期2週間を希望。当社の標準納期は10日、特急対応は可能だが割増あり。」
  2. 入力:この条件で顧客への見積もり提案書の構成と各項目の下書きを作って。価格は【要記入】として空欄にしておいて
  3. 生成された構成を Docs に移して肉付けする
⏱ 演習 20分
🛠 演習 2-C:表形式で比較整理

複数の加工方法を Claude に比較表にさせる

  1. 入力:銅棒の加工方法として「旋盤加工・フライス加工・プレス加工・放電加工」を、加工精度・コスト・納期・適した形状の観点で比較表にして
  2. 生成された表を Sheets に貼り付けて活用
  3. 「切削加工 vs 転造加工」の比較も追加依頼
⏱ 演習 20分
Live Poll — Section 2 後
Claude(無料版)とのコピペ連携、使いやすさはどうでしたか?
QRコード(講師設定)
思ったよりスムーズ!十分使える
やや手間だが効果はある
コピペが面倒。もっと自動化したい
まだ使いこなせていない
📋 講師:「コピペが面倒→それを解決するのが第2期(上級)でやる API 連携です」と予告
☕ 休憩 10分(2:10 - 2:20)
Section 3 / 講義 + 演習 2:20 - 3:20 / 60分

AI を業務フローに組み込む
— 複雑な仕事を AI と設計する

🎯 ゴール

Day 1 で棚卸しした「◎の業務」をどう AI に任せるか、3つのアプローチから自分の業務に合う方法を選んで実際に動かせる。

テクニックの習得が目的ではない。「この仕事はどのアプローチが向いているか?」を判断できるようになることが目的。3つを順番に覚えるのではなく、"選択肢として引き出しに入れる"イメージで。

3-1. 専門家を手元に置く —「立場」を渡すアプローチ(10分)

AI に役割・経験・状況を渡すと、その立場から考えて答えてくれるようになります。「社内に詳しい人がいない分野」でも、仮想の専門家として動かせます。

向いている業務:提案書・交渉準備・専門知識が必要な文書・初めて対応する顧客対応など

✅ 立場を渡した依頼例(石垣商店)
あなたは銅・真鍮加工メーカーで20年のキャリアを持つ ベテラン営業マネージャーです。 ISO 9001 取得企業として品質管理の知識も豊富です。 新規の自動車部品メーカーから初めての引き合いが来ました。 顧客は価格よりも「品質・納期の安定性・小ロット対応」を重視しています。 この顧客に対して、初回アポイントで伝えるべき 自社の強みとアプローチ方針を3点にまとめてください。
「どんな立場の人が読む or 書くか」を伝えるだけでOK。完璧な設定は不要。徐々に詳しくしていく。

3-2. 型を渡して量産する — サンプルを見せるアプローチ(10分)

「こういう形式で」というサンプルを1つ渡すだけで、AI はその型に合わせて量産してくれます。社内で繰り返し使う文書の標準化に最適です。

向いている業務:日報・作業報告書・定型メール・チェックリスト・仕様書テンプレートなど

✅ 型を渡した依頼例(日報の量産)
以下の形式で日報を書いてください。 【出力形式の例】 --- 日付:2026年〇月〇日 担当:山田 本日の作業:φ25mm 銅棒の旋盤加工 50個(完了) 課題・連絡事項:公差 h7 のバラつきあり。明日再測定 明日の予定:検査・梱包 --- 本日の内容: - φ30mm 真鍮棒 プレス加工 80個(完了) - ロウ付け作業 15個(進行中 70%) - 課題:ロウ材の在庫が残り少ない - 明日:ロウ付け完了+表面処理
社内にすでにある「良い文書のサンプル」を渡すだけで使える。新しく型を作る必要はない。

3-3. 一緒に考えてもらう — 判断を分解するアプローチ(10分)

「答えだけ出して」ではなく「ステップごとに考えて」と伝えると、AI が判断プロセスを見せてくれます。正解が一つではない複雑な判断の壁打ち相手として使えます。

向いている業務:納期交渉・クレーム対応・新規顧客へのアプローチ方針・リスク判断など

✅ 一緒に考えてもらう依頼例(納期交渉)
以下の状況について、ステップごとに考えてから最終的な対応案を出してください。 状況: 顧客から「納期を当初の3週間から2週間に短縮してほしい」という要請が来た。 現在の加工進捗:材料入荷済み、加工着手前。 自社の状況:他の受注が重なっており設備余力が70%程度。 ステップ1:技術的な実現可能性を評価 ステップ2:コスト・リスクを評価 ステップ3:顧客への回答パターンを検討 ステップ4:推奨する回答文を作成
AI の判断が合わないと思ったら「ステップ2の評価がちょっと違う、実際は〇〇」と修正すればいい。最終判断は常に人間が行う。

3-4. どのアプローチを選ぶか(5分)

立場を渡す

専門知識が要る文書
提案・交渉準備

型を渡す

繰り返す定型業務
標準化・量産

一緒に考える

複雑な判断・交渉
正解がない問題

3つを組み合わせることもできます。「立場を渡して → 一緒に考えて → 型で出力」という組み合わせも有効。

🛠 演習 3-A(個人ワーク)

Day 1 で棚卸しした「◎の業務」に、一番合うアプローチで挑戦

  1. 昨日メモした「◎の業務」を1つ持ち出す(新しく選んでも OK)
  2. 「立場を渡す / 型を渡す / 一緒に考える」のうち一番合いそうなアプローチを選ぶ
  3. Claude に依頼して結果を確認
  4. 「もっと〇〇に」「ステップ〇の判断が違う」と追加指示して改善(3回以上)
  5. 完成したやり取りを保存(Day 3 の設計ヒントになります)
⏱ 個人ワーク 20分
☕ 休憩 10分(3:20 - 3:30)
Section 4 / 実践演習 3:30 - 4:00 / 30分

Gemini × Claude 組み合わせ
実践演習

2つの AI を組み合わせて業務を完成させる(25分)

A 案:見積もりフロー

Gemini で情報整理 → Claude で提案書作成

  1. Sheets の見積もりサンプルデータを Gemini で分析(単価・数量・合計の整理)
  2. 整理された数値を Claude に渡して「顧客向け見積もり説明文」を生成
  3. メール形式に整えて Gmail に貼り付け
B 案:問い合わせ対応フロー

Claude で回答ドラフト → Gemini で送信

  1. サンプル問い合わせ(仕様に関する技術的な質問)を Claude に渡して回答案を生成
  2. Claude の回答を Claude 自身に「もっと簡潔・わかりやすく」と改善させる
  3. 完成した回答文を Gmail にコピーして返信メール化
Live Poll — Day 2 まとめ
Gemini と Claude、使い分けのイメージができましたか?
QRコード(講師設定)
はっきりイメージできた
なんとなくわかった
まだ迷う場面がある
Day 3 まで使いながら考える
📋 講師:「Day 3 は今日学んだ両方を使いながら、実際に自分のツールを作る体験です」と Day 3 の予告
DAY 2 TAKEAWAYS

今日のまとめ

TAKEAWAY 01

Claude はコピペで使える

有料版でなくても、GWSの資料をコピペ・添付するだけで強力な AI アシスタントになる。

TAKEAWAY 02

Gemini と Claude は役割が違う

GWS 内の即時対応は Gemini。長文・複雑・高品質な文書は Claude。両方使い分ける。

TAKEAWAY 03

業務に合うアプローチを選ぶ

「立場を渡す/型を渡す/一緒に考える」は覚える技術ではなく、業務の性質に応じて選ぶ引き出し。

TAKEAWAY 04

組み合わせが最強

Gemini で情報整理 → Claude で高品質化 → Gemini で送信、というフローが実務の黄金パターン。

📚 Day 3 までの宿題

「あったらいいな」と思う業務ツールを1つ考えてきてください。
(例:材料計算ツール、チェックリスト、簡易見積もりフォームなど)
Day 3 では、その発想をもとに AI にアプリを作らせます。