1〜2日目の学びを Claude と AIエージェントの理解でつなぎ、"AIで処理するもの"と"アプリに任せるもの"を見極めて、
石垣商店オリジナルの業務ツールを完成させる。3日間の集大成となる 4 時間。
これまでの学びを整理し、Claude と AIエージェントを理解したうえで、"AIで処理するもの/アプリに任せるもの"を見極めて、自分専用の業務ツールを完成させる。
1〜2日目の要点を確認しましょう。スマホかブラウザで答えてみてください。
業務のデジタル化(DX)は、いきなり大きなシステムを買うのではなく 手作業 → 数式 → GAS → GAS+画面(アプリ) と段階的に育てていくのが基本です。1〜2日目で触れた内容がこの地図のどこにいたかを確認し、「今日はその一番上を AI と一緒に体験する」とつなげます。
見える画面
(ボタン・入力欄)
裏で動く仕組み
(計算・処理)
情報を溜める箱
(記録・保管)
在庫表・顧客リスト・日報など。手で入力して、関数で集計するだけのシンプルな状態。画面・処理・データが全部ひとつのシートに同居。
SUM・IF だけでなく、別のシートからデータを引っ張る IMPORTRANGE、絞り込む QUERY 等を使うと、プログラミングなしで複数ファイル横断の処理ができる。
GAS(Google Apps Script)は、スプレッドシートに「裏で動く小さな命令」を追加できる機能。例:毎朝9時に在庫表をメール送信/ボタンを押すと自動で帳票を作る。画面は今までのスプレッドシートのまま、裏側だけ強くなる。← 2日目のデモ(見積書自動作成など)はここ。
画面は Google フォームに任せる。データはスプレッドシートに自動で溜まる。GAS で集計・通知をする。画面は Google の作った安定品 = エラー率ほぼゼロ。中小企業の業務システムの多くがここで十分。
画面(HTML/CSS/JS)も自分で作る。AI に書かせるから書ける。データの保存先はスプレッドシートでも、ブラウザのメモでも OK。今日は Claude と一緒に「材料計算チェッカー」をこの形で作ります。
「手作業 → 数式 → GAS → GAS+画面」。AI は、この各段を"作る手間"を一気に縮めてくれる存在。今日は一番上の STEP 5 を AI と一緒に体験します。
もう一つの主要 AI「Claude」を無料版で使えるようになり、Gemini との使い分けと、これから来る「AIエージェント」の姿をつかむ。
Claude(クロード)は Anthropic 社の AI アシスタント。じっくり考える・長い文章・コード生成が特に得意で、今日のアプリ作りの相棒になります。まずは費用のかからない無料版を開きます。
Chrome や Edge のアドレスバーに claude.ai と入力。アプリのインストールは不要。
「Continue with Google」を押し、会社の Google アカウントでログインするのが簡単。
Gemini と同じように、日本語で質問・依頼を打つだけ。まずは「自己紹介して」と入力して反応を見る。
どちらが上ということではなく、得意分野が違うので使い分けます。
| 観点 | Gemini(Google) | Claude(Anthropic) |
|---|---|---|
| 得意なこと | GWS連携・検索・その場の要約 | 長文・論理的思考・コード生成 |
| GWSとの連携 | ★標準搭載(Gmail/Docs/Sheets内) | コピペ/ファイル添付で連携 |
| 今日の使い方 | 日常のGoogle業務でサッと | アプリのコードを書かせる相棒 |
パソコンにインストールして使えるデスクトップアプリ版もあります。ブラウザを開かずワンクリックで起動でき、画面のスクリーンショットを渡して相談する等、より"パソコンの相棒"として使えます。(今日は無料のブラウザ版で進めますが、「こういうものもある」と知っておくと便利)
今までの AI は「質問すると答える」チャットでした。これから広がるのが AIエージェント = 指示すると自分で手順を考えて、複数の作業を続けて実行してくれるAI です。
「◯◯して」と目的を伝えるだけ
必要な作業を分解して順に実行
ドライブ・Web・アプリを横断
例:「ドライブのこの資料を読んで、要点を整理して、お客様向けの説明資料のたたき台まで作って」——これを一気にやってくれるイメージ。今日作る"アプリ"も、将来はエージェントが下書きを作ってくれる時代になります。
「AI が直接やる仕事」と「AI に作らせたアプリがやる仕事」の違いを理解し、なぜ今日"アプリ"を作るのかを腹落ちさせてから制作に入る。
同じ "AI活用" でも、AI に毎回その場で処理させるのと、AI に一度アプリ(プログラム)を作らせて、以後はそのアプリで処理するのは、まったく性質が違います。分かれ目は 「曖昧さが許されるかどうか」です。
石垣商店様の銅・真鍮加工業務に特化した計算ツールを、Claude に作らせます。「計算は正確に」だから、まさにアプリ向きのお題です。
骨格・構造
「柱と壁」= 入力欄・ボタン
デザイン・見た目
「壁紙と塗装」= 色・配置
動き・計算
「電気・設備」= 重量の計算式
記録・保管
「倉庫」= 計算履歴の保存先
Claude に段階的にコードを書かせ、ブラウザで動く「材料計算チェッカー」を全員が完成させる。AI に頼むコツ(段階的に頼む/エラーはそのまま貼る)を体で覚える。
「誰が・何を・どう操作すると・何が起きるか」を具体的に。「なんかいいツール」は NG。
一度に全部頼まず「まず HTML の骨格だけ」→「次に CSS」→「次に計算」と分けて依頼する。
ブラウザのエラー文をコピーして「このエラーが出ました。直してください」と貼るだけ。
メモ帳等に貼り付けて「○○.html」で保存。ダブルクリックでブラウザが開く。
まず Claude に「骨格だけ」を頼みます。以下のプロンプトをコピーして Claude に貼り付けてください。
コードをすべて選択してコピーする(コードブロック右上のコピーボタンが便利)
Windows:スタートメニュー → メモ帳 Mac:テキストエディット
ファイル → 名前を付けて保存 → ファイル名に「calculator.html」と入力
保存したファイルをダブルクリック → Chrome や Edge で開く
骨格ができたら、見た目を整えましょう。
JavaScript で実際に計算できるようにします。ここが「アプリに正確に処理させる」中心部分です。
エラーが出ても慌てないでください。AI がすぐ直してくれます。
基本が完成したら、石垣商店の業務に合わせてカスタマイズしましょう。
Day 2 の宿題で考えたアイデアを形にしてみましょう。以下のテンプレートを使ってください。
完成したアプリを見せ合い、3日間の成長を全員で実感する。第2期(上級コース)への期待を高める。
いつもの Google(Gmail/Docs/Sheets)の中で AI を使い、メール・文書・集計を楽にする。
スプレッドシートを DB に、GAS で処理を自動化。買わずに自社で作って保守できる。
曖昧さが許されない計算はアプリに任せる。AI にコードを書かせて、自分の道具を作れる。
3日間で、AI の基礎から Gemini の実務活用、スプレッドシート×GAS の仕組みづくり、そして Claude で自分専用の Web アプリ制作まで駆け抜けました。
みなさんはもう「AI を使える人」です。
ここから先は、日常業務の中で少しずつ試して、自分の「使い方」を磨いていってください。
第1期を修了した方の中から、特に意欲的な方を対象に上級コースを開催します。
完璧でなくてよい。実際に使うことで「次に何が必要か」が見えてくる。
「メールの返信を書いて」「この数字を表にして」等、小さなことから継続する。
業務で面倒だと感じた瞬間に AI を試すクセをつける。それが習慣化の一歩。