leale
第2期 Day 1
石垣商店
株式会社leale — AI 活用 企業研修 第2期(Claude 中級)

Day 1:チームで使う
AI エージェント・Claude 環境をつくる

Day 2 で「AI エージェント」を、Day 3 で「チームでの共同開発」をやり切るための土台の日。
選抜 5 名の PC に同じ道具を入れ、会社の GitHub・Cloudflare・共有 Claude スキル・共通のモデル方針を組み立て、
第1期で各自が作ったアプリを会社の資産として登録し、会社の記憶(MEMORY.md)まで揃えるところまでやり切る 4 時間 25 分。

顧客
株式会社石垣商店
業種
銅・真鍮加工 製造業
参加者
5名(第2期選抜)
日程
2026年 月 日
0:00-0:15棚卸しと到達点
0:15-1:05設計と道具箱
1:15-2:50PC と会社の環境
3:00-3:55アプリを会社の資産に
4:05-4:35共有スキルと運用
Opening 0:00 - 0:15

第2期(Claude 中級)へようこそ
— 「一人で作れる」から「会社で作り続ける」へ

🎯 Day 1 のゴール

Day 2(AI エージェントの構築)と Day 3(アプリの共同製作)を全員が同じ土俵で進められるように、PC の道具・会社のアカウント・共有の Claude スキル・アプリ台帳を今日ここで揃える。終わりには「誰が何を作り、どこにあり、誰が直せるか」が全員に見え、全員の Claude が同じルールと同じ手順で動く状態になる。

⚠️ 事前準備(研修当日までに・全員必須)

GitHub アカウントは、必ず研修が始まる前に作成しておいてください。当日その場で作ると、メール認証待ちや設定不備でエラーが起きやすく、Section 2 の GitHub Organization 作成で全員が足止めされます。

誰がいつまでに何をするか
参加者全員研修前日までGitHub アカウントを業務メールで作成(github.com → Sign up)。個人メールで既にアカウントがある人は、Settings → Emails で業務メールを追加し primary に設定すれば作り直し不要
AI 管理責任者研修前日までClaude Team への招待を済ませる。Organization 名・Owner 2名(責任者+社長)を決めておく
忘れていた場合:Section 2(2-2)の GitHub ログイン確認で気づいたら、その場で作成させる(5分程度)。ただしその間は他の参加者を待たせることになるため、事前案内の徹底を最優先にすること。

第1期で起きたこと(5分)

第1期 Day 3 で、全員が自分の業務に基づいたアプリを作り、公開しました。3 か月たって、次のような状態になっていないでしょうか。

1
どこにあるか分からない

公開 URL は本人のメモにだけ。ファイルは本人の PC やデスクトップ。作った本人以外は場所を知らない。

2
本人しか直せない

アカウントも Claude の会話も個人のもの。担当が変わったら、作り直すしかない。

3
やり方が人によって違う

取引先名を Claude に入れてよいのか、どう公開するのか、人によって判断も手順もバラバラ。

今日やること:この 3 つを「会社の環境」で解決します。技術というより道具・置き場・約束事を揃える日です。

第2期 3日間 — 今日は「Day 2・Day 3 の土台」

Day 1(今日)
チームで使う AI・Claude 環境

全員の PC に道具一式(Git・GitHub CLI・clasp・gws・Cloudflare)/会社の GitHub Organization と Cloudflare/共有 Claude スキル/アプリ台帳/PR とレビューの型

Day 2
AI エージェントの構築

今日入れた clasp と会社の API キーで、GAS × Claude API の業務エージェントを作る。今日の環境が前提

Day 3
アプリの共同製作

1 つの業務アプリを数名で同時に開発。今日の PR・レビュー・共有スキルが前提

今日つまずいた所は、Day 2・Day 3 でそのまま詰まります。遠慮なくその場で手を挙げてください。
Live Poll — 棚卸し
第1期で作ったアプリは、今どうなっていますか?
QRコード
(講師設定)
スマホで
QR を読み取り投票
業務で使っている(自分だけ)
業務で使っている(他の人も)
作ったが使っていない
どこにあるか分からなくなった
📋 講師:「他の人も使っている」アプリが今日の登録の最優先。「分からなくなった」も責めない(置き場が無かったのが原因、と言い切る)。
Section 1 / 講義 0:15 - 1:05 / 50分

組織で AI を使う設計
— アプリの仕組み・会社の置き場・PC の道具

🎯 ゴール

「個人で使う」と「会社で使う」の違いを説明でき、会社の置き場4層とPC に入れる道具5層、それぞれの役割とパッケージ名が分かる。

1-0. 今日出てくる用語 — ミニ辞典(5分)

業務の例えで先に押さえます。分からなくなったらこのカードに戻ってください。Claude に「〇〇って何?」と聞いてもすぐ答えてくれます。

GWSGoogle Workspace石垣商店が契約しているメール・ドライブ・スプレッドシート等の会社アカウント基盤。社員の「身分証」もここ(誰が社員かを決める)。
管理コンソールadmin.google.comGWS の設定画面。誰にどのアプリを使わせるか、2 段階認証、退職者の停止をここで行う。
ターミナル黒い画面・PowerShellマウスの代わりに文字で PC に命令する画面。今日は最初の 3 行と gws の認証以外、Claude が代わりに使う。
winget/npmインストーラーの自動版「名前を言えば取ってきて入れてくれる」仕組み。winget は Windows 標準、npm は Node.js 付属。
パッケージ名ソフトの正式な名前(@google/clasp など)。Claude に頼むときこれを添えると、似た別物を入れる事故が防げる。
Node.jsランタイムプログラムを動かす土台。今日入れる道具の多くは JavaScript 製で、これが無いと動かない。「電池」のようなもの。
PATHパスPC が「コマンドの置き場所」を探す一覧表。入れた直後は未更新で「見つかりません」と言われる。画面やセッションを開き直すと反映される。
CLICommand Line Interface「黒い画面から使う版」。Claude CLI=Claude アプリと同じ機能を黒い画面から使える形にしたもの。自動実行や定期実行にはこちらを使う。
Git/リポジトリrepository=保管庫Git は「変更履歴を全部覚えておく仕組み」。リポジトリはその履歴ごとの保管庫。GitHub はそれをネット上に預けるサービス。
Organization組織アカウントGitHub 上の「会社の棚」。個人の棚ではなく会社の棚に置くと、担当が変わっても消えない。社員は招待される側。
READMEリードミーリポジトリの先頭に置く説明書。「何のアプリ/使い方/担当者/直し方」。他の人が引き継げるかはこれ次第。
コミットcommit「今の状態を履歴に記録する」操作。ゲームのセーブ。壊れたら前のセーブに戻せる。
push/pullpush=手元の内容を相手(GitHub や Google)へ押し上げて反映。pull/clone=相手の内容を手元へ引き下ろす。
ブランチ/PRPull Requestブランチ=本番を汚さない作業用コピー。PR=「この変更を本番に入れてよいか」の申請書。共同製作の要。
レビュー/マージレビュー=PR を別の人が読んで「OK/ここ直して」と言うこと。マージ=承認して本番に取り込むこと。
デプロイ/ホスティングデプロイ=作ったものを URL で見られる場所に置くこと。ホスティング=その置き場所を貸すサービス(Cloudflare Pages)。
CLAUDE.mdフォルダに置く「Claude への約束事」の文章ファイル。会社共通の 1 枚を全員が使えば、5 人の Claude が同じルールで動く。
MEMORY.md会社の記憶「会社について知っていること」をまとめたファイル。社名・業種・決まった方針などを書いておくと、誰の Claude に聞いても同じ前提で答える。CLAUDE.md=守ること、MEMORY.md=知っていること。
スキルSKILL.md「〇〇して」と言われたときの手順書。会社で共有すれば、13 人の Claude が同じ手順で動く。中身は日本語の文章で、プログラムではない。
ジャンクションjunctionフォルダの「分身」。自分の Claude のスキルフォルダごと、会社の手順書フォルダに向けて繋ぐ。こうしておくとスキルが増えても git pull だけで全員に届く。
AI エージェント指示を受けて自分で調べ・作り・実行する AI。Claude アプリの Code タブがそれ。Day 2 では「業務を自動で回すエージェント」を作る。
台帳アプリ台帳社内アプリの一覧表。名前・目的・担当・置き場・公開 URL・レベル。今日、全員のアプリを載せる。
gwsGoogle Workspace CLIClaude が スプレッドシート・Drive・Gmail・GAS を直接読み書きするための道具。これが無いと Claude は「GWS の中が見えない」ままになる。
資格情報ログイン状態各ツールが「あなたとして動いてよい」証拠。gh・wrangler・clasp・gws はログインすれば各自の PC に安全に保存され、人が触る必要はない。
モデルClaude の種類軽くて速いもの〜賢くて重いものがある。重い方が枠を多く使うので、仕事の重さで選ぶ。切り替えは人が /model と打つ。
利用枠座席ごとの上限Claude Team は月額定額だが、1 人あたりの使用量に上限がある(月間と数時間ごとの2種類)。使い切ると一時的に待つことになる。
属人化その人がいないと動かない・直せない状態。今日の敵。

1-1. アプリは 3 つの部品でできている(15分)★これが分かると全部つながる

第1期で作ったのは、実は「画面」だけのアプリでした。入力した内容はどこにも残らず、閉じれば消えます。会社で使うアプリは、ここに「処理」と「保管」が足されます。この 3 つの呼び名を先に押さえます。

① 画面
フロントエンド

人が見て、触る所。ボタン・入力欄・一覧表。作るのは HTML。第1期で作ったのはここ。
=お店の「売り場」

② 処理
バックエンド

画面から受け取って、判断し、保管庫に読み書きする裏方。人には見えない。
=お店の「バックヤード」

③ 保管
データベース

データを貯めておく所。閉じても消えず、他の人からも見える。
=お店の「倉庫」

第1期のアプリに足りなかったのは②と③です。「入力したのに保存されない」「他の人に見えない」はこれが理由。今日以降、この 3 つをそろえていきます。

石垣商店では、どれを何で作るか(本研修で使う組み合わせ)

部品使うもの役割(ひとこと)費用いつ使う
① 画面Cloudflare Pages作った HTML をURL にして配る置き場。社内外どこからでも開ける。第1期の公開先もこれ無料枠で十分Day 1 で会社アカウントへ移す
② 処理GAS(Google Apps Script)Google の中で動く処理。スプレッドシートやメールを直接扱える。Claude API を呼ぶのもここGWS 契約に込みDay 2・3
③ 保管Google スプレッドシート今回の「データベース」。非エンジニアが中身を直接見て直せるのが最大の利点GWS 契約に込みDay 2・3
②の一部Cloudflare WorkersGoogle の外で動く処理。速く・大量に捌ける。今回は使わない(名前だけ覚える)無料枠あり—
③の代替Firebase / D1本格的なデータベース。件数が多い・同時に大勢が使うとき。今回は使わない無料枠あり—
なぜこの組み合わせか:石垣商店はすでに GWS を契約済みで、全員がスプレッドシートを使えます。追加費用がほぼゼロで、しかも中身を人が直接見て直せる。中小企業の業務アプリはこの構成が最も長持ちします。
用語:Cloudflare=画面を世界中に配る会社(今日使うのは Pages という機能)。GAS=Google が用意している処理の置き場。API=画面と処理がやり取りする窓口。この 3 つが分かれば、Day 2 も Day 3 も迷いません。
ここは今回の追加節。第1期受講者は「HTMLを書いた」経験しかないため、②③の存在を知らないまま Day 2 に入ると必ず迷子になる。売り場・バックヤード・倉庫の比喩は製造業でも通じる。Workers・Firebase は「使わないが名前は出る」ので一行で触れておくと、他社事例やネット記事を読んだときに迷わない。

1-2. 個人利用と組織利用の違い — 5 つの問い(8分)

問い個人で使うとき(第1期)会社で使うとき(第2期)
どこに置く?自分の PC・デスクトップ・個人の Cloudflare会社の GitHub Organization に 1 アプリ 1 リポジトリ。公開は会社の Cloudflare
誰のアカウント?個人メールで作ったアカウントGWS の業務メールで作り、会社の Organization に招待される。退職時は招待を外すだけ
何を守る?人によって違う1 枚のポリシー+会社共通の CLAUDE.md。Claude 自身にもルールを読ませる
どう作る?その場の思いつきで Claude に頼む会社共有のスキル(手順書)で、誰がやっても同じ手順・同じ品質
誰が直せる?作った本人だけREADME と履歴があるので誰でも。変更は PR で出す(L1・L2 はそのままマージしてよい/L3 だけ人のレビュー)
「会社で使う=管理を厳しくする」ではなく「本人が休んでも会社が困らない=本人が楽になる」と伝える。第1期で熱中して作った人ほど、自分のアプリが消える不安を持っている。

1-3. 会社の置き場 — 4 層と「誰のアカウントか」(8分)

層 A / 身分証・書庫
GWS(Google Workspace)

誰が社員かを決める土台。全サービスはGWS の業務メールで登録する。退職=GWS 停止で、他の全部の入口も閉じる。会社の共有ドライブに「ishigaki-apps」専用フォルダを作り、設計メモ・要件定義・完成アプリのコピーなど"会社の資産"はここに集約する(コードそのものの正本は層Bの GitHub)。

層 B / 正本
GitHub Organization

会社の棚。全アプリのコード・README・履歴・共有スキルはここが正本。名前:ishigaki-shoten(例)。社員は Team「apps」に招待。

層 C / 公開
Cloudflare(会社アカウント)

Web アプリの公開先。GitHub と連携させると マージするだけで自動公開。個人アカウントの Pages は今日ここへ移す。

層 D / 頭脳
Claude(会社契約)

Claude Team プランに業務メールで招待。各自の PC で動かすが、共通の CLAUDE.md とスキルは会社が配る。

原則:すべて「会社が持ち、社員が招待される」。個人名義で作ったものは今日中に会社名義へ移すか、台帳に「個人の道具」と明記する。
共有ドライブとローカルの役割分担:「ishigaki-apps」フォルダ(共有ドライブ)はドキュメントの正本置き場(設計メモ・要件・完成物のコピー)。Claude Code が実際に作業する場所(git clone・npm install 等)はPC のローカルフォルダにする。共有ドライブは同期の都合上、大量の小さなファイル(node_modules 等)と相性が悪いため。
GitHub Organization は無料プランで private リポジトリ・Team が使える。Cloudflare も無料プランでメンバー追加可(Manage Account → Members)。Claude Team は席数課金で最小5席。第2期の参加は5名なので最小席数で足りる(将来の増員分は都度追加)。Organization 名と Owner 2名(責任者+社長)は前日までに決めておく。

1-4. PC に入れる道具 — 5 層と、あとで効いてくる理由(12分)★今日の実作業の地図

全員の PC に同じものを入れます。自分で入れるのは緑の 3 つだけ(Claude が動く前に必要なため)。残りは Section 2 で Claude に日本語で頼んで入れさせます。「入れ方」の列は Claude が裏で実行するコマンドなので、覚える必要はありません。

層ツール役割パッケージ名なぜ要るか(Day 2・3 で)
1 土台Node.js(LTS)プログラムを動かす土台。npm が付属し以下の前提OpenJS.NodeJS.LTS全ツールの動作前提
1 土台Git変更履歴の管理Git.Git共同製作の必須条件。Claude も内部で使う
2 頭脳Claude アプリ日本語で頼むとファイル作成・修正・実行までする AI エージェントAnthropic.ClaudeDay 2・3 の主役
2 頭脳Claude CLI黒い画面から直接呼び出せる Claude(Claude アプリと同じエージェント機能)@anthropic-ai/claude-code共有スキルの自動実行・上級者向けの使い方の土台
1 土台VS Codeコードを見る・直すエディタMicrosoft.VisualStudioCodeAI が書いたものを眺める・PR の差分を見る
5 保管庫GitHub CLIリポジトリ作成・push・PR・レビューをコマンドでGitHub.cliDay 3 の共同製作の中心。PR を Claude に出させる
3 GAS 連携claspGoogle Apps Script を PC から取り込み・反映@google/claspDay 2 のエージェント(GAS × Claude API)に必須
4 公開WranglerCloudflare へ公開・動作確認wrangler普段は GitHub 連携で自動公開。手元で試す時に使う
3 GWS 連携gws(Google Workspace CLI)Claude が スプレッドシート・Drive・GAS を直接読み書きする窓口@googleworkspace/cliDay 2 の点検(ログシートを Claude が読む)・Day 3 のデータ確認
任意Python 3.12データ処理・分析を書くときPython.Python.3.12Day 3 で必要になったら
頼み方の型:「〇〇(パッケージ名)を入れて、入ったかバージョンで確認して」。これだけで Claude が適切な方法(winget か npm か)を選んで入れ、確認まで報告します。
パッケージ名は 2026-09 時点で winget / npm レジストリの実在を確認済み。当日は事前に講師 PC で npm view <名前> version を通しておく。Claude アプリは Windows で Git for Windows を必要とするため Git を「自分で入れる」側に置いている。wrangler は Ishigaki では GitHub 連携公開が基本なので必須ではないが、Day 3 のローカル確認で使うため入れておく。

1-5. 社内アプリの管理 — 台帳とレベル分け(7分)

第1期は全社員13名が受講しました。作ったアプリは放っておくと数十個になります。全部を同じ厳しさで管理すると誰も守りません。レベルで分けて、レベルに応じた最低限だけを約束にします。

レベル例置き場変更のしかた人のレビュー
L1 個人の道具自分用の計算ツール、メモ整形会社 GitHub(private)PR を出してそのままマージしてよい(Claude に「マージまでして」の一言)。台帳に 1 行、README は 3 行で足りる不要
L2 チーム共有製造実績の入力画面、見積の下書き生成会社 GitHub + 会社 CloudflarePR を出してそのままマージしてよい(Claude に「マージまでして」の一言)。README(使い方・担当・直し方)と主・副担当は必須不要
(使う人に一度触ってもらうと確実)
L3 業務基幹受注・請求に関わるもの、取引先データを扱うもの同上+ leale がレビューL2 + 扱うデータをポリシーに沿って明記必須
AI 管理責任者 または leale
なぜ L1・L2 は人のレビューを不要にしたか:アプリの中身が正しいかどうかは、その業務を知っている人にしか判断できません。業務を知らない人が形だけ承認しても意味がなく、待ち時間だけが増えます。
代わりに Claude が毎回見ます(秘密情報の混入・README の不足・壊れる変更)。業務の正しさは、レビューではなく使う人が実際に触ることで確かめます。
PR そのものは必ず出します。とはいえ手間は増えません。Claude に「マージまでして」と言えば、PR を出してマージするところまで自動で進みます(Day 1 で入れた GitHub CLI が裏で動きます。ブラウザを開く必要はありません)。それでいて「誰がいつ何を変えたか」は残るので、3 か月後に中身を追えます。
台帳の列:アプリ名/目的(1 行)/レベル/主担当・副担当/リポジトリ/公開 URL/扱うデータ/最終更新。台帳もコードと同じ GitHub(ishigaki-standards)に置き、Claude が読み書きできるようにします。
当社の MANIFEST.yaml 運用を中小企業向けに簡略化したもの。台帳を Excel で別管理にすると必ず古くなるので、GitHub に置いて PR で更新させる。レベル判定で迷ったら「取引先の情報を扱うか」で L3 かを決める。AI 利用ポリシーは Section 4 で会社の 1 枚にまとめる。
☕ 休憩 10分(1:05 - 1:15)
Section 2 / ハンズオン 1:15 - 2:50 / 95分

PC と会社の環境をつくる
— 道具一式・GitHub Organization・共有スキル

🎯 ゴール

全員の PC に 1-4 の道具が入り、会社の GitHub Organization に招待され、会社共通の CLAUDE.md・README テンプレ・台帳・スキル3本が全員の Claude から使える状態になる。

2-1. 自分で打つのはここだけ — 黒い画面に 3 行(15分)

スタートメニューで「PowerShell」を検索して開き、下の 3 行を貼り付けて Enter。「同意しますか (Y/N)」は Y。終わるまで数分待ちます。

PowerShell に貼る 3 行(Node.js・Git・Claude アプリ)
winget install OpenJS.NodeJS.LTS winget install Git.Git winget install Anthropic.Claude
HANDS-ON

会社のアカウントでログインし、作業フォルダを開く

  1. 3 つとも入ったら黒い画面は閉じる
  2. スタートメニューから Claude を起動 → 業務の Google アカウント(GWS)でログイン(会社の Team プランに招待済み)
  3. 左の「Code」タブ → PC のローカル(例:ドキュメント フォルダ)に ishigaki-work フォルダを作って開く。共有ドライブの中には作らない(git や大量の細かいファイルで同期が詰まるため)
  4. 別途、会社の共有ドライブに「ishigaki-apps」フォルダを作る(まだ無ければ)。今日以降、設計メモや完成物のコピーはここに置く
  5. チャットに「こんにちは。日本語で答えてください。このフォルダに何がありますか?」 → 返事が来れば準備完了
所要時間:15分
Claude の作法:コマンドを実行する前に必ず「許可しますか?」と聞かれます。今日は基本「許可」。エラーが出ても自分で読まなくて大丈夫で、「直して」と言えば原因を調べて再試行します。
アカウント選択で「Anthropic Console(従量課金)」が出た場合は選ばせない。Claude Team への招待は前日までに管理者が済ませる。GitHub アカウントは Opening の事前準備カードで前日までの作成を必須にしているが、未実施の人がいないか開始直後に一度挙手で確認しておくと 2-2 での足止めを防げる。winget がブロックされる PC は情シス案件なので講師 PC を共有して進める。

2-2. 残りの道具を Claude に入れさせる(20分)

1-4 の表の残り全部です。パッケージ名を添えて頼むのがコツ。チャットにそのまま貼ります。

Claude のチャットに貼るプロンプト
この Windows PC に開発ツールを入れてください。全部日本語で進めてください。 1. VS Code(winget の Microsoft.VisualStudioCode) 2. GitHub CLI(winget の GitHub.cli) 3. clasp(npm の @google/clasp) 4. Wrangler(npm の wrangler) 5. gws(npm の @googleworkspace/cli) 6. Claude CLI(npm の @anthropic-ai/claude-code) 入れ終わったら、Node.js・Git も含めて全部のバージョンを表で見せて、「入った / 入っていない」を一覧にしてください。 winget で入れたものがまだ見つからない場合は、その旨と「セッションを開き直してください」と私に伝えてください。
HANDS-ON — 今日ここだけ、黒い画面を1回使う

gws に認証して、Claude から GWS が見えるようにする

  1. gws の認証はブラウザでの許可が要るため、ここだけ自分でコマンドを打ちます。Claude アプリのターミナル(無ければスタートメニューから PowerShell)を開く
  2. 下の 1 行を貼って Enter → ブラウザが開くので業務の Google アカウントで許可
  3. Claude のチャットに戻って「gws auth status で認証できているか確認して」→ token_valid: true が返れば成功
  4. 試しに「gws で私の Google ドライブのファイルを3件だけ一覧にして」→ 一覧が返れば、Claude が GWS の中を見られる状態です
所要時間:8分
ターミナルに貼る 1 行(gws の認証。スコープは必要な範囲だけ)
gws auth login --scopes "https://www.googleapis.com/auth/spreadsheets,https://www.googleapis.com/auth/drive,https://www.googleapis.com/auth/script.projects"
用語:スコープ=「どこまで触ってよいか」の範囲。今日はスプレッドシート・Drive・GAS の3つだけに絞っています。メールは含めていません(必要になったら責任者が判断して足す)。 用語:PATH=コマンドの置き場所一覧。winget で入れた直後は Claude 側にも見えないので、Claude が「開き直して」と言ったら Code タブで新しいセッションを開き「さっきの続き」と伝えます。
npm -g で入れたもの(clasp / wrangler / gws / claude)は開き直し不要。Gemini CLI は料金・仕様の変更が大きいため本研修では採用せず、Claude に一本化している。gh のログインは gh auth login --web で 8 桁コードが出る。clasp と wrangler のログインは Section 3 で使うときに行う(ここでは入れるだけ)。

2-3. AI 管理責任者(画面共有):GitHub Organization を作る(15分)

会社の棚を作るのは 1 人だけ。全員は画面を見ながら、自分に招待が届いたら受け取ります。

HANDS-ON — 管理責任者のみ

ブラウザで Organization を作り、Team に全員を招待する

  1. github.com → 右上「+」→ New organization → Free プラン → 名前 ishigaki-shoten(例)、連絡先は業務メール
  2. Teams → New team → 名前 apps → 2-2 で集めた全員の GitHub ユーザー名を招待
  3. Organization settings → Member privileges → Base permissions「Read」、リポジトリ作成は「Members 可(private のみ)」
  4. Owner を2 名(AI 管理責任者+社長)にする。1 名だと退職時に会社の棚が開けなくなる
  5. 各自:メールまたは github.com の通知から Accept invitation
所要時間:15分
設計のポイント:「作るのは誰でもよい(private)、取引先データに触れるもの(L3)だけ関所を置く」。L1・L2 は人のレビューを待たずに進めます。待ち時間で止まるほうが、会社にとっての損失が大きいからです。
Organization 名は後から変えるとリポジトリ URL が全部変わるので前日までに確定させる。main への直接 push 禁止・PR 必須・レビュー1名の Branch protection は、この直後に standards リポジトリへ設定しておく(Section 3 のペアレビューで効く)。leale は必要なリポジトリだけに外部コラボレーターとして招待するのが最小権限。

2-4. 会社の「標準リポジトリ」を作る — ルール+メモリ+テンプレ+台帳+スキル3本(35分)

管理責任者が Claude に頼んで ishigaki-standards を作ります。ここが会社の Claude の頭の中になります。中身は 5 種類:共通ルール(CLAUDE.md)、会社の記憶(MEMORY.md)、README テンプレ、アプリ台帳、そして全員で共有するスキル(手順書)。

なぜメモリが要るか:ルール(CLAUDE.md)だけでは「常に守ること」しか揃いません。「会社について知っていること」がバラバラだと、A さんの Claude は古い方針のまま答え、B さんの Claude は最新の方針で答える、という矛盾が起きます。MEMORY.md は、この"知っていること"を会社で1つに揃えるための仕組みです。
絶対ルール
CLAUDE.md

「常に守ること」。日本語で答える/取引先名を書かない/PR で出す/公開前に人の OK を待つ。毎回読まれる。

会社の記憶
MEMORY.md

「知っていること」。社名・業種・決まった方針・過去の判断。全員の Claude が同じ前提を持つ。

呼ばれたら
スキル(SKILL.md)

「〇〇して」の手順書。台帳に登録して/公開して/レビューして。全員が同じ手順で動く。

書くのも
Claude

書式を覚える必要はない。「こういう手順でやりたい」「これは覚えておいて」と日本語で言えば、Claude が SKILL.md/MEMORY.md を書く。

Claude のチャットに貼るプロンプト(管理責任者)
会社の共通ルール・記憶・スキルを入れるリポジトリを作ります。日本語で進めてください。 1. このフォルダの下に ishigaki-standards フォルダを作る 2. CLAUDE.md を作る。内容: - 常に日本語で回答する - 顧客名・取引金額・個人情報をコードやテストデータに書かない(ダミーにする) - API キーやパスワードをファイルに書かない - 変更は main に直接入れず、作業ブランチを作って PR を出す - PR は L1・L2 なら本人がそのままマージしてよい(人のレビューは不要)。 L3(取引先データ・受注・請求に関わるもの)だけは AI 管理責任者のレビューを待つ - 公開(デプロイ)の前に必ずブラウザで開いて人の「OK」を待つ - README.md を必ず用意し「何のアプリ/使い方/主担当・副担当/直し方」を書く - 会社について新しく分かったこと・決まったことは memory/MEMORY.md に追記する(下記6) - 秘密(APIキー・パスワード)はファイルに書かない。置き場は POLICY.md の「秘密の置き場」に従う - 重い作業を頼まれたときは、MODEL_POLICY.md を見て「より軽いモデルで足りそうか」を一言添える 3. memory フォルダを作り、その中に MEMORY.md(索引)と company.md を作る。company.md の中身: - 社名:株式会社石垣商店/業種:銅・真鍮加工 製造業/拠点:愛知県名古屋市守山区 - 今日(第2期 Day 1)決まったこと:GitHub Organization 名・Owner・台帳の運用ルールをここに書く MEMORY.md には company.md への1行リンクだけを書く(索引なので中身は書かない) 4. README_TEMPLATE.md を作る(CLAUDE.mdの4項目+公開URL+扱うデータ+レベル L1-L3) 5. apps.md を作る(台帳の表。列:アプリ名/目的/レベル/主担当/副担当/リポジトリ/公開URL/扱うデータ/最終更新。最初は空) 6. skills フォルダに、次の3つのスキルを作る(それぞれ skills/<名前>/SKILL.md) (a) register-app「台帳に登録して」… README を書く → Organization に private リポジトリを作る → push → apps.md に1行追加するブランチと PR を作る (b) publish-app「公開して」… ブラウザで開いて私の OK を待つ → コミット&push → PR → マージ後に公開URLが表示されることを確認 → 何を直したか・URL・確認結果を3行で報告 (c) review-pr「レビューして」… 指定された PR の差分を読み、README の不足・秘密情報の混入・ 動かなくなる変更がないかを日本語で3点以内に指摘し、問題なければ承認する どのスキルも、エラーが出たら原因と対処を日本語で説明して止まる(勝手に何度もやり直さない)こと。 7. GitHub の Organization「ishigaki-shoten」に private リポジトリ ishigaki-standards として push し、 Team「apps」に書き込み権限を付ける 7. MODEL_POLICY.md を作る(モデルの選び方。内容は Day 1 資料 2-5 の表のとおり) 終わったら、リポジトリURLと CLAUDE.md・memory/company.md・3つのスキルの中身を見せてください。
ここが今日の肝(絶対ルール):「ルール(CLAUDE.md)」「記憶(MEMORY.md)」「手順(スキル)」の3つを会社で1つに揃え、個人の Claude では変えない——これが今日から石垣商店の絶対ルールです。この後の作業で、全員が「台帳に登録して」「公開して」「レビューして」と同じ一言を使い、同じ会社知識のうえで判断します。人によって手順や前提が違う状態が、ここで終わります。
ジャンクションは mklink /J(管理者権限不要)。当社が全 PC のスキル同期に使っている実証済みの方法で、正本を直せば pull だけで全員に反映される。★必ず「フォルダごと」張らせる(%USERPROFILE%\.claude\skills 自体を standards の skills へ向ける)。スキルを 1 つずつ張ると、後で会社のスキルが増えたときに各 PC で張り直しが要り「自分だけ新しいスキルが出てこない」が起きる。既に skills フォルダがある PC は skills.backup にリネームしてから張る。実際の形は mklink /J "%USERPROFILE%\.claude\skills" "<clone先>\ishigaki-standards\skills"。コピー方式でも動くが更新が伝わらないため必ずジャンクションにする。うまく張れない PC はコピーで進め、後日対応(スキル自体は動く)。アプリごとのリポジトリでは CLAUDE.md の先頭に「../ishigaki-standards/CLAUDE.md に従う」と書かせる(Section 3 のプロンプトに含めてある)。MEMORY.md は当社(leale)が実際に使っている「索引1枚+トピックごとのファイル」という構成をそのまま簡略移植したもの。増えてきたら company.md 以外にも「顧客一覧.md」等をトピックごとに追加させてよい。

2-5. モデルの選び方を会社で 1 つに決める(15分)★枠を長持ちさせる

Claude には軽くて速いもの〜賢くて重いものがあります。重いモデルほど利用枠を多く使います。Claude Team は月額定額ですが、1 人あたりの使用量に上限があり、使い切ると一時的に待つことになります。5 人で使う以上、選び方を会社で揃えておきます。

先に誤解を1つ解きます。画面に出る「コスト」の数字は参考値で、請求額ではありません(Claude Team は月額定額)。Day 2 で使う Claude API のキーだけが従量課金です。この 2 つは別会計なので、混同しないでください。
モデル石垣商店での使いどころ切り替え
Haiku
軽い・速い
用語の質問、文章の整形、ログから特定の行を抜き出す、README の誤字直し/model haiku
Sonnet
既定
ふだんの作業はこれ。画面や GAS の実装、テストデータ作成、台帳の更新、PR のレビュー/model sonnet
Opus
重い・賢い
設計の相談、原因の分からない不具合の調査、複数ファイルにまたがる作り直し、セキュリティの確認/model opus
Fable
最重量
上でも解けない難問だけ。ふだんは使わない/model fable
原則 1
迷ったら Sonnet から

いちばん軽いものから始めるのではなく、Sonnet で始めて、足りなければ上げる。軽すぎるとやり直しが増え、かえって枠を使います。

原則 2
上げるのは「詰まってから」

同じエラーを2回直せない、設計から考え直す必要がある、と感じたら Opus へ。先回りして重くしない。

原則 3
切り替えるのは人

Claude は自分でモデルを変えられません。「軽いモデルで足りそうです」と言ってくることはありますが、/model を打つのは必ず人間です。

原則 4
考える深さも選べる

/effort low で浅く速く、/effort high で深く。定型作業は low、設計や原因調査は high。

会社のルールにする:この表は 2-4 で作った standards の MODEL_POLICY.md になっています。CLAUDE.md には「重い作業を頼まれたら、軽いモデルで足りないか一言添える」と書いてあるので、提案は Claude から、決定は人という形で回ります。
元の規範案には「Claude が自律的に /model を実行する」とあったが、Claude Code の対話セッションではスラッシュコマンドを Claude 自身が実行できない(人が打つ)。自動でモデルを選ばせたい場合は Agent SDK でアプリを書く必要があり、本研修の範囲外。また「API 予算」ではなく「サブスクの座席あたり利用枠」なので、費用の話ではなく枠の話として説明すること。effort は low/medium/high 等が指定でき、Opus・Fable は指定に応じて思考量が動的に変わる。受講者には /model と /effort の 2 つだけ覚えさせれば十分。
☕ 休憩 10分(2:50 - 3:00)
Section 3 / ハンズオン 3:00 - 3:55 / 55分

第1期で作ったアプリを
会社の資産にする — 共有スキルで登録・PR・公開

🎯 ゴール

2-4 で入れた共有スキルを使い、各自のアプリを会社の Organization に登録し、台帳に載せ、ブランチ → PR → 隣の人がレビュー → マージ → 自動公開を一度通す。これが Day 3 の共同製作の型そのものになる。

3-1. 「台帳に登録して」— 一言で登録まで(20分)

第1期 Day 3 で作った HTML を ishigaki-work の下にコピーしてから頼みます。手元に無い人は公開 URL から Claude に取り戻させます。長い指示は要りません。スキルが手順を持っています。

Claude のチャットに貼るプロンプト(かっこ内を差し替える)
「(フォルダ名)」にある第1期のアプリを台帳に登録して。 アプリ名「(例:製造実績入力)」、主担当「(自分の名前)」、副担当「(隣の人の名前)」、 レベル「(L1 / L2 / L3)」、扱うデータ「(例:製造実績のみ。取引先情報なし)」。 使い方は index.html を読んで下書きしてください。 ※手元にファイルが無い場合は、先にこう頼む: 公開URL https://(自分の).pages.dev から index.html を取得して、「(フォルダ名)」に保存して
スキル register-app が動き、README を書く → private リポジトリを作る → push → 台帳に1行足す PR を作る、まで進みます。途中で README の内容を見せてくるので、自分の言葉に直してください。
アプリを複数作った人は「他の人も使っているもの」を優先。個人 Cloudflare にしか無い人は URL から HTML を取得すれば足りる(静的サイトのため)。リポジトリ名はローマ字・小文字・ハイフンで Claude が提案する。

3-2. 「レビューして」— 隣の人の PR を見る(20分)

5 人が同じ台帳ファイルに同時に行を足します。だからこそ PR で入れます。この型が Day 3 の共同製作そのものです。

ペアワーク

PR を交換してレビューし、マージする

  1. 3-1 で出た PR の URL を隣の人と交換する
  2. 自分の Claude に「この PR をレビューして(URL)」→ スキル review-pr が差分を読んで指摘を返す
  3. 指摘を相手に口頭で伝える。相手は Claude に「〇〇を直して push して」(PR は自動で更新される)
  4. 問題なければレビュー側が「この PR を承認してマージして」
  5. 競合(conflict)が出たら「競合を解消して」。同じファイルを複数人が触ると起きます。これも練習です
  6. 管理責任者が「ishigaki-standards を pull して apps.md を表で見せて」→ 全員のアプリが 1 つの台帳に並ぶ
所要時間:20分
用語:PR=「入れてよいか」の申請書。マージ=承認して本番に取り込むこと。競合=同じ行を 2 人が同時に直したときに起きる衝突。人が手で直すと事故りますが、Claude に頼めば整理してくれます。
★マージはブラウザ不要。裏で gh pr merge <番号> --squash --delete-branch が走る。ただし gh pr merge はマージ方法(--merge / --squash / --rebase)を省くと対話メニューが出て、Claude の非対話実行では止まる。受講者の Claude が止まったらこれを疑い「squash でマージして」と言い直させる。自分の PR に自分で approve はできない(GitHub の仕様)が、Free プランでは branch protection が効かないため approve 無しでマージできる。Branch protection(PR 必須・レビュー1名)を 2-3 で設定しておくと「直接 push できない」が体で分かる。全員のレビューが一巡したら、管理責任者が台帳を画面共有して「会社にアプリが何個あるか」を初めて全員が見る瞬間を作る。ここが一番効く。

3-3. 「公開して」— 会社アカウントで自動公開にする(15分)

第1期は各自の Cloudflare で公開しました。今日から公開は会社の Cloudflareで、GitHub と連携させてマージされたら自動で公開にします。

HANDS-ON — 管理責任者(画面共有)+ L2 以上の担当者

会社の Cloudflare に GitHub Organization をつなぐ

  1. 管理責任者:会社の Cloudflare → Manage Account → Members → L2 以上の担当者を招待
  2. 管理責任者:Workers & Pages → Create → Pages → Connect to Git → GitHub の ishigaki-shoten Organization を許可
  3. 各自:自分のリポジトリを選び、プロジェクト名=リポジトリ名、ビルド設定「なし」(静的 HTML)、出力ディレクトリ / → Save and Deploy
  4. 出てきた https://(リポジトリ名).pages.dev を Claude に「README の公開URLをこれに更新して、PR を出して」
  5. 以後アプリを直したら「公開して」の一言。スキル publish-app が確認 → PR → マージ → 公開確認 → 報告まで進みます
所要時間:20分
完成形:直す → 「公開して」→ 人が見た目を OK → PR → 隣がレビュー → マージ → 自動で公開。誰が直しても同じ流れで、履歴が残り、本番に入る前に必ずもう 1 人が見ます。
Git 連携の Pages は main へのマージで Production、PR ブランチは Preview URL が自動で出る(レビュー時に見た目も確認できる)。L1 は公開不要なので Pages に載せない。個人アカウントの古い Pages は URL を配り直した後に削除(今日は削除しない)。時間が押したら 3-3 は L2 以上の数名だけ実施し、残りは宿題。
☕ 休憩 10分(3:55 - 4:05)
Section 4 / ワーク・発表 4:05 - 4:35 / 30分

会社のルールと運用を決める
— ポリシー・役割・引き継ぎ・棚卸し

🎯 ゴール

今日作った環境を誰が・いつ・何をして回すかを決め、ポリシーと役割を standards リポジトリに入れて閉じる。Day 2・Day 3 の準備が全員そろう。

4-1. AI 利用ポリシー — 会社の 1 枚(10分)

ルールは少なく始めて、問題が起きたら足す。この表を standards の POLICY.md にして、CLAUDE.md から参照させます。

カテゴリ内容
✅ 推奨メール下書き・文書要約・会議メモ整理・データ分析の補助・アイデア出し・社内アプリの作成と修正
⚠️ 要注意(上長確認)顧客名・取引金額を含むプロンプト、社外への提出資料の最終確認、L3 アプリの変更
❌ 禁止個人情報の無断入力、API キーのコード直書き・チャット共有、個人アカウントでの社内アプリ公開、無断の外部サービス契約
🔑 秘密の置き場原則:秘密はファイルに書かない。「ログイン」で持つ(gh/wrangler/clasp/gws/Claude は各自の PC に安全に保存される)。サービス側に置くものは GAS=スクリプトプロパティ/Cloudflare=wrangler secret。どうしてもファイルが要るときだけ %USERPROFILE%\ishigaki-secrets\(共有ドライブ・GitHub・チャットには絶対に置かない)
🚨 インシデント誤情報を社外に送付/取引先データを外部に入力 → 即座に AI 管理責任者へ報告 → 相手先へ連絡 → 原因調査・再発防止
🛠 GWS 管理(責任者)AI サービスの利用をグループ単位で制御/2 段階認証を全員に強制/退職時は GWS 停止+GitHub・Cloudflare・Claude の招待解除(同日)
📊 棚卸し月 1 回:台帳を見て「使っている/止める」を決める。四半期:事例共有会
GWS 管理コンソールの実操作(AI サービスのグループ別設定・利用レポート・2段階認証の強制)は、参加5名のうち操作するのは1〜2名のため、責任者に別枠 30 分で個別に実施する。

4-2. 役割と引き継ぎを決める(10分・ワーク)

役割人数やること今日決める
AI 管理責任者
(現在は育成中)
1〜2GWS・GitHub Org・Cloudflare・Claude の管理者。招待と解除、ポリシーとスキルの更新、月次棚卸しの主催
※ 当面は leale が権限を預かって代行し、この 5 名の中から引き継ぐ
候補:____
(正式就任は引き継ぎ完了後)
アプリ主担当アプリごと 1README を最新に保つ。変更の PR を出す。要望を受ける台帳のとおり
アプリ副担当アプリごと 1主担当の不在時に README を見て直せる。L3 のときだけ PR を確認する台帳のとおり
レビュアー(L3)責任者+leale取引先データを扱うアプリの変更を確認—
いまは「責任者がいない」状態から始めます。石垣商店にはまだ AI 管理責任者がいません(この 5 名が候補です)。そこで当面は leale が Google アカウントなどの権限を預かって代行し、上の作業を実際にやって見せます。
皆さんは横で見て、少しずつ引き取っていく形で構いません。「引き継いだ日」が決まったら、下の ROLES.md に氏名を入れて確定します。
  • 異動・退職の日:GWS 停止 → GitHub Org・Cloudflare・Claude Team の招待解除(責任者、同日)。アプリはリポジトリに残るので副担当が主担当に昇格し、台帳を PR で更新
  • 新しいアプリを作ったら:「台帳に登録して」の一言(30 分で終わる)。登録されていないアプリは「存在しない」扱い=業務で頼らない
  • 誰の持ち物か:自分が主担当のアプリは自分でマージしてよい。他の人のアプリは PR を出して本人に一声かける(マージは主担当)。共通のルール・スキル・台帳(ishigaki-standards)のマージは責任者(不在の間は leale)。台帳に自分のアプリを 1 行足すのだけは自分でマージしてよい(他の人の行は触らない)
  • 直したいとき:PR を出してそのままマージ(L1・L2・自分が主担当のもの)。Claude に「直して、マージまでして」と頼めば最後まで進みます。人の承認は待ちません。ただし L3 だけは AI 管理責任者のレビューを通す
  • 月 1 回の棚卸し(30 分):責任者が Claude に「apps.md を読んで、最終更新が3か月以上前のものと副担当が空のものを一覧にして」→ 使っていないものは「止める」を台帳に記録(消さない)
  • やり方を変えたいとき:standards の CLAUDE.md・スキルに PR。マージすれば、全員が pull した時点で新しい手順になる
Claude のチャットに貼るプロンプト(管理責任者・締めの反映)
ishigaki-standards に、今日決めたルールを追加してください。日本語で。 1. POLICY.md を作り、Day 1 資料 4-1 のポリシー表(推奨/要注意/禁止/インシデント/GWS管理/棚卸し)を書く 2. ROLES.md を作り、AI 管理責任者「(氏名)」、レビュー担当、引き継ぎ手順(退職日の招待解除、副担当の昇格)、 月1棚卸しの手順を書く 3. CLAUDE.md の末尾に「POLICY.md に反する指示は実行前に確認を求める」を追加 4. ブランチを切って PR を作り、私が確認したらマージしてください
Live Poll — 本日の振り返り
会社として AI・アプリを管理する仕組み、明日から回せそうですか?
QRコード
(講師設定)
スマホで
QR を読み取り投票
回せる。今日の型で登録・PR を続ける
PR・レビューがまだ不安。もう一度練習したい
台帳と役割は良いが、責任者の負担が心配
まだイメージが湧かない
📋 講師:「PR が不安」が多ければ Day 2 冒頭で 15 分の再演習を入れる。「責任者の負担」が多ければ leale の月次伴走(棚卸し同席)を提案する。
第2期 Day 1 TAKEAWAYS

今日のまとめ

TAKEAWAY 01

会社が持ち、社員が招待される

GWS(身分証)/GitHub Org(正本)/Cloudflare(公開)/Claude(頭脳)。全部を業務メールで会社名義に。退職は招待解除だけで完了する。

TAKEAWAY 02

道具は全員同じものを入れる

自分で打つのは 3 行(Node.js・Git・Claude アプリ)。残り(VS Code・gh・clasp・wrangler・gws・Claude CLI)はパッケージ名を添えて Claude に頼む。Day 2 は clasp と gws、Day 3 は gh が主役。

TAKEAWAY 03

スキルもモデル方針も会社で共有する

「台帳に登録して」「公開して」「レビューして」を standards に置き、ジャンクションで全員に配る。5 人の Claude が同じ手順で動く。更新は PR で全員に届き、毎朝の自動 pull で全員に配られる。モデルは既定 Sonnet、上げるのは詰まってから。

TAKEAWAY 04

変更はブランチ → PR → レビュー → マージ → 自動公開

誰が直しても同じ流れ。本番に入る前に必ずもう 1 人が見る。この型が Day 3 の共同製作そのものになる。

Day 2 までの準備

①自分のアプリの README を副担当に読んでもらい、分からない所を直して PR(副担当がレビュー・マージ)。
②第1期で作った残りのアプリがあれば「台帳に登録して」の一言で追加。
③Day 2 は AI エージェントの構築です。今日入れた clasp で Google Apps Script を PC から扱い、Claude API とつなぎます。
 管理責任者へ:Anthropic Console の組織アカウント(業務メール)を作り、支払い方法の登録まで済ませておいてください。APIキーは当日 Day 2 で発行します。